経営理念

当社が大切に考える日本経営品質賞アセスメント基準のフレームワーク


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「日本経営品質賞アセスメント基準のフレームワーク」(jqac.com参照、2014年度に改訂されましたが基本は同じです)をご覧頂いてもお分かり頂けますように、企業の永続的な繁栄のためには「人材」が全ての要なのだということです。私もかなり長く経営品質賞の審査などに関わってきましたが、当初は「人材」ではなく「顧客」が中心だと考えていました。さらにこの8つのカテゴリーにはつながりと順番があるのだということに気が付いたのも、ずっと後になってからです。
経営品質というのは、「従業員重視」、「顧客本位」、「独自能力」、「社会との調和」という4つの理念のバランスがなにより大事です。それらはテーブルの4本足のようなものだと思います。イメージとしては、その4つの柱が支えるテーブルの上に、この8つのカテゴリーが丁度、箪笥の引き出しのような形で乗っていると考えていただければわかりやすいと思います。
ただし8番目だけは少し違っていて、これはあくまで結果です。つまり売上や利益といった、あたかも氷山の一角のように海面上に見える部分は企業活動の一部の結果でしかないということです。なにより大事なのは海水面下に着目することです。ここがどんな組織であっても土台であり、その土台がどれだけしっかりしているかで、継続して繁栄していけるかどうかが決まります。
そして6番目のカテゴリー「プロセスマネジメント」、つまり製品やサービスの企画、設計、生産、販売の改善をすすめ、より効率を上げれば利益につながっていくということだと思います。でもそのような仕事を実際に遂行しているのは誰でしょうか?全て人です。そもそも、働いている人にやる気がなければ、絶対に効率は上がりません。そのことに気付かないと、成果の上がらない改善活動を延々と続けることになりかねません。
J・アートレストランシステムズにおいては最初の頃はその本質に気付かず、社長として私は現場の改善活動ばかりをやっていました。でも幾らやっても会社は良くなりません。そのうち、改善のネタも尽きて、どうしたものかと悩んでいた時に、中心にある5番目のカテゴリー「人材」が一番大切ではないかと気付いたわけです。そこで、では人材のやる気を引き出すにはどうしたらいいのだろうか?と考えた時に、1、2、3、4、7のカテゴリーの仕組みをまずはきちんと作っていく必要があるのだと分かったのです。つまり、「リーダーシップ発揮」、「社会的責任」、「お客様、市場の理解と対応」、「戦略の策定と展開」、「情報マネジメント」の仕組み作りです。これらをきちんとやらないと「人材」のレベルアップへはたどりつけないのだ気付いたのです。

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